コンサルライフ

アカウンティング基礎

なぜアカウンティングが重要か?

コンサルタントにとってのアカウンティングスキル

企業の健康状態把握・診断のスキルであるアカウンティングは、企業の医者たるコンサルタントにとって大切な基礎スキル。

医者は、各種健康指標(血圧、尿酸値、コレステロールなど)を図り、健康状態を診断し、適切な処置を行う。

コンサルタントは、企業活動の指標を基に適切な経営状況を診断し、効果的な打ち手を提案する必要がある。

企業活動定量化のトレンド

新しい資本主義の台頭: 人的投資を重視するあ新しい資本主義が台頭。企業の非財務的価値を定量化するインパクト加重会計が注目されている。
データドリブン経営の進化:
EBPMの強化:EBPM(エビデンス・ベースト・ポリシー・メイキング/エビデンスに基づく政策立案)
オルタナティブデータの増大:メタバースの産業利用本格化、キャッシュレス化の進展などにより、政策、経営、投資に活用可能なデータは今後ますます増大する。

学びのポイント

Whyにこだわる姿勢が、「アカウンティングの基礎知識」を「企業診断のスキル」に昇華させるポイント。

企業診断のスキル=アカウンティングの基礎知識 × Whyにこだわる姿勢 × 場数

数値だけでなく。なぜその数値が生まれているのが大事なのかを考える。

アカウンティングとはなにか?

アカウンティングとは

アカウンティングとは、企業活動を定量する体系的な方法。財務会ケチと管理会計で構成される。

財務会計:
目的:外部ステークホルダーに対して、企業の経営状況を伝えること(外部への見える化)
特徴:客観的なルール(BS、PL、CFなどの財務諸表)に基づいて実施されるため、客観性が高い。

管理会計:
目的:経営における意思決定、および事業の業績評価を行うこと(内部への見える化)
特徴:企業の内部プロセスに基づいて実施されるため、解像度が高い。

財務会計とは

財務会計は外部への業績方向に活用され、客観的な企業診断のベースとなる枠組み。

BS:特定時点のストック(資産・負債・純資産)の報告書
PL:一定期間の利益(収益、費用)の報告書
CF:一定期間の現金入出の報告書

BSとは

どのような方法で資金を調達し、集めた資金をどのように投資しているかを示しているのがBS。

資産:流動資産、固定資産、
負債:流動負債、固定負債、
純資産:自己資本金

PLとは

一定期間の収益、費用。その差額としての利益を示しているのがPL。

EBITDA=営業利益+減価償却費
営業キャッシュフロー相当の利益指標として用いられる。

CFとは

一定期間のキャッシュ(現金)の動きを示しているのがCF

財務比率とは

BS、PL、CFをもとに、財務状態の意味付け・比較のために相対化した指標が財務比率。

総合力

ROE(自己資本利益率):純利益÷自己資本
・株主から見た投資効率はどのていどか?
・資本構成の調整によって操作しやすい

学びのポイント

・定義に立ち返る。
複雑な指標に直面した際は、定義に立ち返ってどのような意味合いの指標なのかを確認することが基本であり、王道。

管理会計

・原価計算:
・損益分岐点評価:
・施策評価
・KPI管理
・Balanced Scored Card

どのように企業の状況を診断するか?

診断の基本的な考え方

・まずは仮説を立ててから、数値を見ることが重要。

・売り上げ・・利益が成長しているか?
・粗利は高いか?
・販管費は多いか?
・研究開発費は多いか?
・利益率は良好か?

k・大きさを考える:大きな数字から読み、大局観を醸成する。
・構成比をみる:比例縮尺図を活用して、森をとらえる。
・比較して考える:業界間・企業間で比較し、特徴をあぶりだす
・時系列で考える:変化に注目し、課題に迫る
・関係性を考える:メカニズムを

業界横断で比較する、
業界平均と比較する→業界内での企業の位置づけ、強みや弱みが明らかになる
特定ターゲットと比較する:具体的に各企業の状況、戦略の違い、課題の考察につながる

ケーススタディー①
花王とライオン:花王とライオンでは、売上原価と販管費の構成比に違いがある
セントラルスポーツとRIZAP:セントラルは売上原価が高い、ライザップは販管費が高い。

ライザップはハイエンド層の新規獲得を狙った変動費が他のビジネス。プロモーションに注力。
セントラル:幅広い層の継続利用を狙った固定費型のビジネス。設備を充実。

ターゲットをどこにするかによって、収益構造は全く異なる。
収益構造を比較することによって、自分の事業のマネタイズポイントが分かる